インターンシップ体験記 ~菊池高校2年生男子が技術者倫理について考えてみた~

2022-07-21
㈱緒方生コンでは、令和4年7月6日(水)~7日(木)の2日間に渡り、菊池高等学校 商業科2年生の男子生徒1名をインターンシップ実習生として受け入れた。
元々、7月5日(火)から3日間の予定であったが、5日は台風接近に伴う大雨等の影響により菊池高校が休校となったため中止を余儀なくされ、2日間の実習となった。
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【DAY1】
いよいよインターンシップが始まる。
緒方生コンさんをインターンシップ先として希望したきっかけは高校の同級生の父親がここで生コンの運転手として働いていたことだった。
些細なきっかけだが、是非、生コン工場でインターンシップをさせていただきたいと先生に希望を出し、それが叶って何よりだ。
初めに工場長から紹介をいただき社員の皆様にご挨拶。その後、役員室というところに案内され、会社の副会長、社長、専務の皆様にもご挨拶させて頂いた。
「工場内では大型車との接触に気を付けること、熱中症に注意し、水分をこまめに補給すること。」等のご指導を頂いた。挨拶を済ませた後はいよいよ実習開始だ。
技術管理部のT部長はじめ試験室の方々に主に指導していただき、まずはオリエンテーション。生コンの材料は何で構成されているのか、社内規格にはどのようなことが記載されているのか、等を学んだ。
T部長からは「2日間のインターンシップを通して技術者倫理とは何かを学んでもらう。」とのこと。
その後は工場内を見学。多くの車が行き来する工場内を安全確保しながら見学して回り、骨材のヤードからプラント内へ説明を受けながら移動することでコンクリートに必要な材料がどのような工程で練り混ぜられていくのかを学ぶことができた。
ちなみに私は高所恐怖症なのでプラント最上階から見下ろす景色には足がすくんでしまった。
次に試験室内にてコンクリートの圧縮強度試験の方法を学んだ。計測された数値は手入力ではなく自動で表に記録されていたので生コン工場でもIT化は進んでいることを実感した。
それから実技体験ではスランプ試験というものをやらせていただいた。生コンの固さ(柔らかさ)を測る試験とのこと。まずはトラックアジテータ車から試験する分だけの生コンを一輪車に引き取る。(通称ネコと呼ぶらしい)一輪車を押してみたが思ったより重くてふらつきそうになった。
入念にリハーサルを行い、いざスランプ実技試験の本番。手順通りに進め、ゆっくりスランプコーンを引き上げたところ…見事に崩れてしまった(笑)
見るのと実践するのでは大違いだ。当然のことながら工場の方がやるときれいな形になっている。その後は供試体用の型枠に生コンをつめ、使った器具はきれいに洗った。
スランプ試験をもっと練習することを心に誓い初日は終了。


【DAY2】
今日はインターンシップ最終日。まずは水力発電所の現場を見学させていただいた。
生コンが運ばれてくるのを待っていると、大型のトラックアジテータ車が狭い山道を器用に背走していた。車の免許を持たない自分にとっては驚きで運転手さんの技量に脱帽した。
打設箇所にはポンプ車があり、そのポンプ車から長い配管が伸びていて、あんなに遠いところまで生コンは運べるのかと重ねて驚いた。やっぱり工事現場は迫力があることを実感した。
工場に戻ってからは昨日のおさらいでもう一度スランプ試験に挑戦し、今度はきれいな形のままスランプコーンを引き上げることができた。
人呼んで「スランプ試験のプロ」のFさんのご指導のおかげで上達することができた。
そして今回のインターンシップの最後にT部長より技術者倫理について教えて頂いた。
「技術者倫理とは、専門職として技術に携わる人間の活動や行為に関する規範であり、技術者が技術者倫理を身に付けることで、一般の人は安心して生活を送ることができ、将来の世代にわたる持続可能な社会を築いていける。技術者は、自分たちが開発した技術や製品で社会の高度化に寄与している。」というお話だった。これは製造業に従事するつもりの自分にとって、とても大切な話を聴かせていただいた。忘れずに胸に刻んでおきたい。
最後に副会長より修了証を受け取り、工場長からは記念品を頂戴し、工場の皆様に感謝の辞を述べてインターンシップは終了した。期間中、多くの人々から「将来どんな職業に就きたいか。」と問われ、なかなか明確に答えることができなかったが、今回の体験を通して具体的に自身の将来像を考える良い契機としたい。皆様、本当にありがとうございました。

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今回の学生は快活で工場の方々とも積極的に交流している姿が印象的でした。
また、工場の皆様が優しく、時に真剣に指導してくださったおかげで学生にとってはとても充実した就業体験であったと拝察します。
最後に㈱緒方生コンにおかれましてはご多忙にも関わらず2日間に渡り、インターン生を受入れていただき、工場長はじめ、社員、現場の方々、関係者の皆様が懇切丁寧に学生を指導していただきましたことに心より感謝申し上げます。                                     工業組合事務局