主な活動場所
insecter(虫屋)として身近な昆虫をはじめとした自然観察を行なっています。

 夏の思い出その1 ライトトラップ

2023-09-10
どうもこんにちは、insecterです。



記憶喪失!ということで久しぶりの更新です。この2ヶ月弱何してたんでしょうね。いやー、完全に記憶にございません!

というのは冗談で、夏の間色々なところへ行って色々な昆虫を見てきました。そんな夏の思い出を皆さんに少しずつ伝えていこうと思っています。

最初に紹介するのは、私の大好きなライトトラップです!これは親戚の家で行ったライトトラップの成果です。

まず来たのはかなりインパクトのある虫たちです。上はヒサゴクサキリ(学名Palaeoagraecia lutea・バッタ目キリギリス科)、下はハタケノウマオイ(学名Hexacentrus japonicus・バッタ目キリギリス科)です。

ヒサゴ(瓢)というのはひょうたん(瓢箪)のことだそうで、写真のように背面に茶色のひょうたん型の模様(写真の赤い丸)があります。

ハタケノウマオイは、ハヤシノウマオイ(学名Hexacentrus hareyamai・バッタ目キリギリス科)と合わせてウマオイと呼ばれ、童謡『虫のこえ』にも登場する昆虫です。雄は「シーッチョシーッチョシーッチョ」と早いテンポで鳴き、雌を呼びます。近縁のハヤシノウマオイは見た目ではほとんど区別できませんが、「スイッチョン」と遅いテンポで鳴くそうです。

続いて来たのは美しい蛾たちです。上からモンクロシャチホコ(学名Phalera flavescens・チョウ目シャチホコガ科)、アカスジシロコケガ(学名Cyana hamata hamata・チョウ目ヒトリガ科)、ハマオモトヨトウ(学名Brithys crini crini・チョウ目ヤガ科)です。

モンクロシャチホコは5年ほど前だと数は多くないもののほぼ毎回来てくれていたのですが、少しずつ減っている気がします。今年はもう見られないのかとも思いましたが、見られたので嬉しかったです。

紅白がとても美しいアカスジシロコケガですが、名前がストレートすぎて風情がないなあと思っています。昆虫の和名はそういうストレートなものばかりであまり好きではありません。上にあったヒサゴクサキリは好きな方です。

ハマオモトヨトウは色は綺麗ではありませんが、よく見ると品のある模様をしています。幼虫は主にヒガンバナ(学名Lycoris radiata・キジカクシ目ヒガンバナ科)の葉を食べるのですが、黒い体に白い斑点があり非常に不気味です。不気味ですが決して嫌いな訳ではありません。

最も嬉しかった客はこちらです。後翅が大きく欠けていますが、立派なヤママユ(学名Antheraea yamamai・チョウ目ヤママユガ科)の雄です。ヤママユがそこのライトトラップに来たのは5年以上前だったのでまた来てくれたのが嬉しいです。

しかし、全体的に大型の蛾が減っている実感があり寂しい思いもあります。こういった昆虫たちがいつまでも見れるような環境にしたいですね。