主な活動場所
insecter(虫屋)として身近な昆虫をはじめとした自然観察を行なっています。

 蝶採集&山歩き

2023-07-05
どうもこんにちは、insecterです。忙しくて採集すらできてなかったのですが、先週の日曜日5kmくらいの山歩きをしました。目標はメスグロヒョウモン(学名Damora sagana・チョウ目タテハチョウ科)とゼフィルスの一種であるオオミドリシジミ(学名Favonius orientalis・チョウ目シジミチョウ科)です。

2つの山を通ったのですが、1つ目の山の山頂ではヒョウモン類やアゲハ類などの多くの蝶を見られたのですが、全く捕れませんでした。

2つ目の山の山頂では、1組の登山者がいたので話をしました。
「蝶採集ですか?」
「はいそうなんですけどまだ1匹も捕れてないんですよ」
「さっき黒くて大きい蝶が飛んでましたよ」
「あーそれは多分カラスアゲハ(学名Papilio dehaanii・チョウ目アゲハチョウ科)です」
「青いのも飛んでますねぇ」
「あれはアオスジアゲハ(学名Graphium sarpedon・チョウ目アゲハチョウ科)ってやつです」
「頑張ってください」
そんな会話をしてたのですが、その後どんどん捕れました。

最初はカラスアゲハの雄です。春に羽化した個体なので翅はボロボロになっていますが、螺鈿(らでん)細工のような美しい金属光沢は残っています。

それからモンキアゲハ(学名Papilio helenus・チョウ目アゲハチョウ下)とクロアゲハ(学名Papilio protenor・チョウ目アゲハチョウ科)まで捕れて黒いアゲハが3種そろっいました。お話をした方々の力を頂いたのか、どんどん捕れてウハウハです。

極め付きはこの蝶です。藍色の蛇の目模様があるので、ジャノメチョウ(学名Minois dryas・チョウ目タテハチョウ科)という名前です。まさかこの山にいると思っていなかったので飛んできた時は驚きました。晴れていたのが陰ってきてがっかりしていたのですが、この蝶は日陰で活動するので再び喜びました。この写真を見ただけだと地味な蝶に思えますが、ビロードのような艶があり、上品な色合いの蝶です。

そして蝶採集の第2ラウンドは展翅です。捕ったその日に展翅しないと硬くなって軟化する必要が出てくるので、帰ったらすぐに展翅です。冷凍庫に入れておくと展翅する数時間前に外に出すだけで展翅できるそうなのですが、冷凍庫に虫を入れるのを家族が嫌がるのでできません。眠気と闘いながら、展翅しました。今回は美麗種カラスアゲハが捕れて嬉しかったのですが、来年はその近縁種で"日本一美しい蝶"と呼ばれるミヤマカラスアゲハ(学名Papilio maackii)の春型を捕りたいです。