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insecter(虫屋)として身近な昆虫をはじめとした自然観察を行なっています。

 食欲旺盛なカブトムシの幼虫

2023-03-27
どうもこんにちは、insecterです。今回は先日マットを交換した飼育しているカブトムシ(学名Trypoxylus dichotomus・コウチュウ目コガネムシ科)の幼虫の様子を紹介したいと思います。

今飼育しているカブトムシの幼虫たちは一昨年ライトトラップをして捕まえた雌の3代目、つまり孫たちになります。昨年は雄4匹と雌2匹が羽化(昆虫が蛹または幼虫から脱皮して成虫になること)しました。そのため今飼育しているのは昨年羽化したカブトムシたちの子供です。

しかし昨年は雌を大きなケースに入れたからか、たくさん産卵しました。前回マットを交換した昨年10月の時は45匹確認しましたが、今回は全て生き残っているでしょうか。というのも実はなぜかケースの中で死んでしまう幼虫もいて、毎年何匹かが跡形もなく消えてしまいます。おそらくマットの菌で分解されるのだと思いますが真相は分かりません。 

では早速始めます。必要な物は新聞紙、園芸用の土を混ぜる容器、園芸用のふるい、新しい昆虫マット、霧吹きです。園芸の道具や昆虫マットはホームセンターに売ってあります。

まず新聞紙の上にマットの中をひっくり返します。

次にマットの中から幼虫を慎重に出して薄くマットを敷いたケースに避難させます。幼虫たちは冬の間もマットを食べていたようで前回よりさらに大きくなっていました。それからマットに混ざっている糞をふるいで分けます。糞と言っても元が植物なので臭くないですからご安心を。この作業がカブトムシ飼育で最も大変な仕事です。腰が非常に辛いです(涙)糞と分けたマットは再びケースに入れて使います。

半分くらい終わった所で溜まった糞を見てみると凄まじい量になっていましたこれでもまだ半分ですのでさらに同じ量あるという事です。

マットの内のいくらかが糞になるので、減った分は新たなマットを足します。幼虫はマットの上に出ることは病気じゃない限りないので、ケースの上から2cmくらいまでマットを入れます。

最後に上から霧吹きをして水分を与えます。霧吹きは毎日しないとマットが乾燥して幼虫が死んでしまいます。

ちなみに今回確認した幼虫の数は45匹です。前回見た時から減ってなくて安心しました。45匹皆が羽化したら大変なことになりそうですが、最初の雌(つまり祖母)がいた所に逃そうと思っています。

このようにカブトムシの累代飼育(代を重ねて飼育・繁殖すること)は成虫の時より幼虫の時の方が大変です。そして幼虫の時の管理が良いほど大きくて健康な成虫が羽化します。カブトムシの累代飼育をしていらっしゃる方はそういった地道な世話をさぼらずに頑張りましょう。応援してます。あとペットショップなどで買ったカブトムシやその子孫はくれぐれも逃がさないで下さい。その土地に元々いたカブトムシと交配して遺伝子を汚染してしまいます。飼いきれないほど羽化した場合はどうにかして誰かに渡すなどして下さい。それだけ殖やしたのは殖やした人の責任です。