主な活動場所
insecter(虫屋)として身近な昆虫をはじめとした自然観察を行なっています。

 テントウムシ大量発生⁉︎

2023-02-25
どうもこんにちは、insecterです。今日は前回記した通り一昨日農家の家で見つけた昆虫を紹介します。

私が畑で昆虫を探していると、その農家のおじいちゃんから「少し前にテントウムシの大群を見た」と聞いたのでそこに案内してもらうとブルーシートに覆われたトラクターがありました。おじいちゃんが言うには、このブルーシートの中に大量のテントウムシがいたそうです。

いざブルーシートを剥がしてみると…確かにナミテントウ(学名Harmonia axyridis・コウチュウ目テントウムシ科)がたくさんいます。この写真には18匹しか映っていませんが、合計で1,000匹くらいいたとおもいます。おじいちゃんは昨日見た時の方が多かったと言います。テントウムシが1,000匹もいるのは昆虫が苦手な方にはトラウマになってしまいますね。

ところでこのナミテントウ達、なぜこんなに集まっているのでしょうか。実は、テントウムシの仲間は寒くなると落ち葉の下や石の隙間など、風の入りにくい狭い所で越冬します。そしてこのナミテントウという種は100匹やそれ以上の集団となって越冬するのです。

上の写真を見て気づいた方もいるかもしれませんが、ナミテントウは模様の個体変異が多いです。私が見た限りだと、黒地の二紋タイプ・黒地の四紋タイプ・黒地の六紋タイプ・黒地の多紋タイプ・赤地の無紋タイプ・赤地の多紋タイプなどがありましたが、そのパターンの中でもそれぞれの紋の大きさや形が違っていて面白いです。下の写真は、標本用に採集したものを簡易展足したものです。これだけ模様が違っても子孫を残す事が出来るそうです。不思議ですね。

次回は標本作成の様子をお伝えする予定です。