主な活動場所
insecter(虫屋)として身近な昆虫をはじめとした自然観察を行なっています。

 泥の中の虫達

2023-02-23
どうもこんにちは、insecterです。今日は天皇誕生日で祝日です。という訳で今日は親戚の農家の家にお邪魔しました。

その親戚の家は小さな島にあり、よく昆虫採集をするポイントです。今日はそこにある水溜まりで昆虫採集をします。

「水溜まりなんかに昆虫がいるの?」
「こんな寒い時季に昆虫がいるの?」
などと思った方がいると思います。

前者の疑問の答えは、イエスです。そこは50年ほど前は水田だった所なので年中水路から水が流れてきます。しかも植物などが生えているので小さな湿地帯のような環境になっています。そんな環境には色々な水生生物が生息しています。

しかし後者の疑問の答えは、分からないです。色々な水生生物が生息していると言っても私が見たのは暖かい時季なので寒いこの時季に昆虫がいるかは分かりません。そのため今日は寒い時季にも昆虫がいるのかどうか調べてみましょう。

調べるための道具は、観賞魚用の網と小型の飼育ケースです。網ですくった虫をケースに入れて観察するという要領です。いずれもホームセンターで購入できるので身近に同じような環境があれば調べてみてください。

では早速始めていきます。

すると泥が少し動いたように見えたのでそこの泥ごとすくってみると…
ヤゴ(トンボの幼虫)がいました。ヤゴは種類ごとに形が違うのですが、これはシオカラトンボ(学名Orthetrum albistylum・トンボ目トンボ科)の幼虫でしょう。ヤゴは2月にもいるのですね。

そして…カワゲラ目の一種の幼虫です。カワゲラの幼虫のほとんどは川に生息するのですが、これは止水域に生息する種なのでしょう。ちなみに帰って調べてみたのですが全く同定(生物の分類学上の所属・名称を明らかにすること)出来ませんでした。

ちなみに昆虫以外では下のような生き物を見つけました。左はミズムシ(学名Asellus hilgendorfi・ワラジムシ目ミズムシ科)で、右はニホンアカガエル(学名Rana japonica・無尾目アカガエル科)の卵(卵塊)です。

このように2月の寒い時季にも水溜まりには生き物がいることが分かりました。次回は今日見つけた昆虫をさらに紹介する予定です。