燕岳~大天井岳~常念岳(北アルプス表銀座)
2019-08-08
■日時:8月4日~6日
■参加者:8名
2泊3日で燕岳から常念岳(途中大天井岳)を縦走してきました。
天候に恵まれ、各山頂では最高のコンディションで絶景を満喫できたのに加え、途中下山時にはブロッケン現象が見れたり、ライチョウ親子(合計5羽の登山道の横断)を傍で見ることができたりと、今後これ以上のベストな登山を経験できるのだろうか、と逆に不安になるレベル?の至れり尽くせりの山行となりました。
<忙しい人用まとめ>
・合戦小屋でのスイカがおいしすぎて、帰りの道の駅で買って帰る人も
・燕岳山頂で朝日を迎えると共に雲が消え壮大な景色を堪能
・燕岳から小屋への戻り時には、ブロッケン現象発現
・2日目就寝前のヨガ体操?でメンバーの疲労は完全?解消
・快晴のため遠方のアルプスの山々が見渡せて絶景だった大天井岳、常念岳山頂
・見つけるのを諦めかけていた下山時にライチョウ親子(5羽)に遭遇
■1日目:府中本町/町田=(車)=豊科/穂高(車下車)=(タクシー)=中房温泉、中房温泉~合戦尾根~燕山荘
朝6時過ぎ府中本町、町田にそれぞれ集合。途中SAにて参加者全員顔合わせと共に、乗車人数を半分ずつに調整、ジャンボタクシー乗換場まで向かいます。ジャンボタクシーに乗り、細い山道を登っていきますが、途中対向車に何度も出くわしつつも、ドライバーさんの慣れた運転で登山口まで。
トイレや温泉もある登山口には、既に下山してきたと思われる登山者であふれていました。こちらで登る前に栄養補給として簡単なお昼を済ましまして、いざ出発。百名山ではないものの、やはりシーズン、そしてメジャーで人気な山だからでしょうか、たくさんの下山してくる人と登山時にすれ違います。「これから登るのか、暑くてシンドイぞ」なんてすれ違うおじさんから声をかけられたり。
そんなおじさんの言ったとおり、駐車場から通過ポイントである合戦小屋までは結構有名な急登箇所のようで、快晴で気温も高かったこともあり、初日から大量の汗と共に疲労困憊となるメンバーも。三日間の山行、果たして本当に全員がやり遂げることができるのか不安になってくる。とはいえ、合戦小屋へたどり着いてみれば、全員が小屋名物?のスイカを食すことで、そんな不安も疲労も吹っ飛びました。それぐらい甘くて冷えてて最高においしく、一切れ500円でも大満足でした。こちらに寄った際にスイカを食べるのはマストですね。
スイカを食して再出発します。標高が上がるにつれて嫌な下界の湿気も薄れ、心地よい風も吹いてきて気持ちよく登っていきます。やっと宿泊する山小屋が遠くに見えてくるも、ガスがひどく遠くの景色が見える状態ではありませんでした。このため、この日に山頂まで向かうことは全員の疲労度もあって断念し、山小屋で早めに疲労を回復させ翌日に朝日を見るタイミングで燕岳へ向かうことにしました。なお、ガスが多い状況だとライチョウがよく出てくるそうで、途中合う方には「さっきたくさん見たよ」と聞いたので、遭遇を期待していたのですが、1羽もこの日には見かけることはできません。
荷物を寝床に置いて、夕飯までにのんびり談話しながら飲むお酒は最高でした。枝豆とかソーセージをつまみつつ(自分はチーズケーキ)、話はメンバーが持ってきた水なしシャンプーの試用の件に。香料の違う数種の水なしシャンプーを試し、それぞれが感想をまとめて後に報告することになりました。
燕山荘での寝床は二段ベッドの上のスペースでしたが、他の方が来なかったため、自分たちだけで広く使うことができました。トイレはやたら綺麗で、夕食は豪華(ハンバーグにお魚)、物販も充実している山小屋です(自分はシャツにタオルに散財)。ここで売られている「燕」という字が背中に大きく書かれたシャツは登山ですれ違う方がよく着ていて人気で、自分を含め他のメンバーも購入。写真撮影に映えるシャツとして何度も利用させてもらいました。
標高が高くても、さすが夏山、全然寒くないので布団をかぶることもなく、21時に就寝。同時刻、電気が消え、それまでお酒を楽しんでいた人も翌日の燕岳山頂での朝日に備えます。
■2日目:燕山荘~燕岳~燕山荘、燕山荘~大天井岳~常念小屋
朝4時には起きて、軽装(アタックザック)にて朝食前に燕山山頂へ向かいます。ヘッドランプをつけて向かいますが、すぐに不要なほどに明るくなってきました。途中ごつごつした変な形の大きなメガネ岩とかイルカ岩と呼ばれるような岩にたくさん出くわします。
山頂についた時点ではまだ朝日が出ておらず、また、周囲は雲に覆われガスっており何も見えません。このため朝日も見えたり見えなかったりで、山頂に来たのに何も見えないのは残念だなぁなんて思ってしばらく待っていたところ、太陽が昇ってくるにつれて、ガスが霧散し始め、素晴らしい絶景が目の前に広がり始めました。山頂で待機していた人々は皆歓喜の声を上げ、その素晴らしい朝日と見渡すことができる周囲のアルプスの山々に感動し、シャッター音が鳴り響いていました。自分も写真に加え動画も何度も撮影しておりました。
とはいえ、朝食の時間に間に合わなくなるので、感動を一通り味わい写真撮影も済んだところで、山荘に戻り始めます。戻る途中、今度はブロッケン現象が発現し、遠方の虹サークルと自身の姿を楽しみながら歩いていきます。また、イルカ岩の写真撮影のベストスポットも探しながら戻りつつも、ちょうど朝食の時間に間に合うようにして山荘へ到着し、朝食をいただきます。
朝食を終え、山荘を出発。雲が消え絶景となった稜線の表原座縦走コースを満喫し、大天井ヒュッテまで向かいます。最高に気持ち良いコースであり、みな感嘆しつつ進んでいけたのですが、前日と相違し日光を遮る樹木のないお天道様の直射日光をモロに受けるコースであったため、これが翌日の腕と首筋が日焼けで酷いことになる原因となったのでありました。。
大天井ヒュッテに着くとお昼をすまして、軽装にて大天井岳山頂に向かいます。山頂はヒュッテからすぐで、標高は今回の山行で一番高い山(2922m)、360度アルプス等が見渡すことができる素晴らしい絶景を堪能することができました。
絶景を堪能し、本日のゴールである常念小屋まで向かいます。出発が早かったため、前日と相違し、14時30分ぐらいには小屋に到着し、案内された部屋は結果として相部屋ではなく、8人メンバーのみの部屋となりました。荷物を置いて、ビール(自分はワイン)やおつまみを堪能したものの、夕食まではだいぶ時間があるため、外に出て飲みなおす人、(目の前に見える常念岳は既にガスっており、ライチョウ探しにはぴったり、と)ライチョウ探しに出る人と、夕食までの時間をそれぞれでつぶすことにしました。
ライチョウ探しに出た自分は結構上まで登って探したものの、結局見つけることはできず。夕食を堪能した後の就寝前には、疲れをとるため、ヨガの先生でもあるメンバーからヨガ体操が実演され、皆で「サマンサ?」と呼ばれる柔軟体操?を行いました。これが効果テキメンだったのか、みなさん翌日の登山には疲れを持ち越すことなく?山行を意気揚揚と行うことができたようです。
就寝後、夜中に起きて、星を見に外出した方もいるそうで、その人によればキレイな星空が見えたとのことでした。
■3日目:常念小屋~常念岳~常念小屋(ピストン往復2時間20分)、常念小屋~王滝ベンチ~一ノ沢登山口、一ノ沢=(タクシー)=豊科/穂高=(車)=温泉=(車)=帰京
前日に朝日は燕岳で見たので、本日は朝食前の時間までのんびり寝ることに(とはいえ5時40分ぐらいには朝食ですが)。朝食後に、山小屋にザックをデポし軽装にて、いよいよ今回の山行フィナーレに相応しい百名山、常念岳に登りに向かいます。小屋の目の前からすぐに見える山頂はフェイク?で、その奥に本当の山頂が控えており、約1時間ぐらいかかります。前日の小屋到着時にはガスっており上の方が全く見えなかったのですが、このときは雲一切なく、上まで完全にはっきり見え、改めて結構な急登を行くのだな、と気分改めひたすら登っていきます。岩がずっとゴロゴロしており、それでいて傾斜が結構あるので、歩き難いのではありますが、気付いたらあっという間に山頂付近で、奥に見えた山頂もそれほど遠くはないことがわかります。途中富士山も遠方にハッキリ見えました。
山頂は狭く、人でごった返しておりました。こちらも360度見渡す限りのパノラマアルプスビューで大変すばらしい景色でした。すぐ近くにはっきり見える槍ヶ岳をバックに写真を撮る人も多く、白山も見えましたし、2日前の燕山荘まで遠方に見えました。あそこから歩いてきたんだな~と思いにふけり、よくやった、と皆自分を褒め称えます。山頂から付近の蝶ケ岳へ向かうルートが、常念岳山頂から見ると不安定な崖のように見え、スリルが味わえそうなので自分含め何人かのメンバーはそこまでいって変なポーズで撮影したりと、とにかく気分はハイでした。明日仕事が休みの人もおり、このまま帰らずに蝶ケ岳又は槍ヶ岳まで縦走したい、と口に出す人も自分含めちらほら。
山頂を満喫して下山を開始しますが、「あとはライチョウだけだな」と下山しながらライチョウを探し始めます。しかし、ライチョウはガスっているときに現れると聞いており、天気は引き続いての快晴すぎる快晴でしたので、ガスってた昨日も探して見つからなかったことから、半ばもう出会えるのは無理かな、と心では思っておりました。そんな中、目の良いメンバーの一人が「あれ、ライチョウじゃね?」と何度かスズメ的な別の鳥を指さしては落胆していたのですが、何度目かの指さしの先には本当にライチョウがおり、自分も写真で見たものと同一であることがわかったので、興奮して近づき、写真や動画を撮り始めました。すると、また1羽、また1羽、大きめのが1羽、と全部で5羽の親子ライチョウの姿が見え始め、しかも、人間慣れしてるのか向こうから近づいてきて草を食べ始めたり、至極近くまでライチョウを見て、撮影することができました。なんというか、こんな絶妙なタイミング(しかもガスってない)でこんなたくさんの、かつ、近くでライチョウを見ることができるとは夢にも思っていなかったので、とにかく嬉しかったです(そしてかわいかった)。
岩がゴロゴロしており足場が不安定な箇所もあることから、下山時に転んで落下し頭を打った方がおり、結構な出血をしたようで、山小屋の人に手当を受けている人がいました。気を引き締めて降りて行かねば、と自分を鼓舞しつつ安全に下山していきます。
山頂とライチョウに完全に満足し、ピストンで山小屋に戻りデポした荷物を担いだら、本当の下山開始で、この旅も終焉に向かいます。小屋から一の沢登山口へ向かう登山道は傾斜がきついところもありますが、歩きやすく、川が流れており、途中川付近で水浴びや食事をとったりと、最後まで山の環境を満喫しつつ登山口まであっという間の3時間半でした。
下山後は、近場の大きめの温泉で3日分の汗を流し、すっきりした後は道の駅に寄り、人気の定番お土産?「雷鳥の里」や合戦小屋で味わったおいしいスイカ等を購入。帰路途中SAで晩御飯を皆で食して、散開となりました。事故等により高速が渋滞しており、家に着いたのはなんだかんだで夜遅くなりはしたものの、最高の夏登山になったことは間違いありません。
素晴らしい山行企画を実現していただいたリーダーに感謝です、ありがとうございました。また是非遠征企画の実現をお願い致します。
<注意事項>
・快晴の雪山でもないから余裕余裕、と日焼け止めを塗らずにいたところ、首回りと捲っていた長袖で腕の一部が日焼けで真っ赤になり、温泉入浴時に大変なことになってしまいました。また、登山時に虫が常に飛び回っており、知らぬ間に3か所も何かの虫に刺され結構な膨れ具合に。
・みなさん、日焼け止めと虫よけスプレー(又は刺されたときのかゆみ止め)は夏山には必ず常備するようにしましょう。
■参加者:8名
2泊3日で燕岳から常念岳(途中大天井岳)を縦走してきました。
天候に恵まれ、各山頂では最高のコンディションで絶景を満喫できたのに加え、途中下山時にはブロッケン現象が見れたり、ライチョウ親子(合計5羽の登山道の横断)を傍で見ることができたりと、今後これ以上のベストな登山を経験できるのだろうか、と逆に不安になるレベル?の至れり尽くせりの山行となりました。
<忙しい人用まとめ>
・合戦小屋でのスイカがおいしすぎて、帰りの道の駅で買って帰る人も
・燕岳山頂で朝日を迎えると共に雲が消え壮大な景色を堪能
・燕岳から小屋への戻り時には、ブロッケン現象発現
・2日目就寝前のヨガ体操?でメンバーの疲労は完全?解消
・快晴のため遠方のアルプスの山々が見渡せて絶景だった大天井岳、常念岳山頂
・見つけるのを諦めかけていた下山時にライチョウ親子(5羽)に遭遇
■1日目:府中本町/町田=(車)=豊科/穂高(車下車)=(タクシー)=中房温泉、中房温泉~合戦尾根~燕山荘
朝6時過ぎ府中本町、町田にそれぞれ集合。途中SAにて参加者全員顔合わせと共に、乗車人数を半分ずつに調整、ジャンボタクシー乗換場まで向かいます。ジャンボタクシーに乗り、細い山道を登っていきますが、途中対向車に何度も出くわしつつも、ドライバーさんの慣れた運転で登山口まで。
トイレや温泉もある登山口には、既に下山してきたと思われる登山者であふれていました。こちらで登る前に栄養補給として簡単なお昼を済ましまして、いざ出発。百名山ではないものの、やはりシーズン、そしてメジャーで人気な山だからでしょうか、たくさんの下山してくる人と登山時にすれ違います。「これから登るのか、暑くてシンドイぞ」なんてすれ違うおじさんから声をかけられたり。
そんなおじさんの言ったとおり、駐車場から通過ポイントである合戦小屋までは結構有名な急登箇所のようで、快晴で気温も高かったこともあり、初日から大量の汗と共に疲労困憊となるメンバーも。三日間の山行、果たして本当に全員がやり遂げることができるのか不安になってくる。とはいえ、合戦小屋へたどり着いてみれば、全員が小屋名物?のスイカを食すことで、そんな不安も疲労も吹っ飛びました。それぐらい甘くて冷えてて最高においしく、一切れ500円でも大満足でした。こちらに寄った際にスイカを食べるのはマストですね。
スイカを食して再出発します。標高が上がるにつれて嫌な下界の湿気も薄れ、心地よい風も吹いてきて気持ちよく登っていきます。やっと宿泊する山小屋が遠くに見えてくるも、ガスがひどく遠くの景色が見える状態ではありませんでした。このため、この日に山頂まで向かうことは全員の疲労度もあって断念し、山小屋で早めに疲労を回復させ翌日に朝日を見るタイミングで燕岳へ向かうことにしました。なお、ガスが多い状況だとライチョウがよく出てくるそうで、途中合う方には「さっきたくさん見たよ」と聞いたので、遭遇を期待していたのですが、1羽もこの日には見かけることはできません。
荷物を寝床に置いて、夕飯までにのんびり談話しながら飲むお酒は最高でした。枝豆とかソーセージをつまみつつ(自分はチーズケーキ)、話はメンバーが持ってきた水なしシャンプーの試用の件に。香料の違う数種の水なしシャンプーを試し、それぞれが感想をまとめて後に報告することになりました。
燕山荘での寝床は二段ベッドの上のスペースでしたが、他の方が来なかったため、自分たちだけで広く使うことができました。トイレはやたら綺麗で、夕食は豪華(ハンバーグにお魚)、物販も充実している山小屋です(自分はシャツにタオルに散財)。ここで売られている「燕」という字が背中に大きく書かれたシャツは登山ですれ違う方がよく着ていて人気で、自分を含め他のメンバーも購入。写真撮影に映えるシャツとして何度も利用させてもらいました。
標高が高くても、さすが夏山、全然寒くないので布団をかぶることもなく、21時に就寝。同時刻、電気が消え、それまでお酒を楽しんでいた人も翌日の燕岳山頂での朝日に備えます。
■2日目:燕山荘~燕岳~燕山荘、燕山荘~大天井岳~常念小屋
朝4時には起きて、軽装(アタックザック)にて朝食前に燕山山頂へ向かいます。ヘッドランプをつけて向かいますが、すぐに不要なほどに明るくなってきました。途中ごつごつした変な形の大きなメガネ岩とかイルカ岩と呼ばれるような岩にたくさん出くわします。
山頂についた時点ではまだ朝日が出ておらず、また、周囲は雲に覆われガスっており何も見えません。このため朝日も見えたり見えなかったりで、山頂に来たのに何も見えないのは残念だなぁなんて思ってしばらく待っていたところ、太陽が昇ってくるにつれて、ガスが霧散し始め、素晴らしい絶景が目の前に広がり始めました。山頂で待機していた人々は皆歓喜の声を上げ、その素晴らしい朝日と見渡すことができる周囲のアルプスの山々に感動し、シャッター音が鳴り響いていました。自分も写真に加え動画も何度も撮影しておりました。
とはいえ、朝食の時間に間に合わなくなるので、感動を一通り味わい写真撮影も済んだところで、山荘に戻り始めます。戻る途中、今度はブロッケン現象が発現し、遠方の虹サークルと自身の姿を楽しみながら歩いていきます。また、イルカ岩の写真撮影のベストスポットも探しながら戻りつつも、ちょうど朝食の時間に間に合うようにして山荘へ到着し、朝食をいただきます。
朝食を終え、山荘を出発。雲が消え絶景となった稜線の表原座縦走コースを満喫し、大天井ヒュッテまで向かいます。最高に気持ち良いコースであり、みな感嘆しつつ進んでいけたのですが、前日と相違し日光を遮る樹木のないお天道様の直射日光をモロに受けるコースであったため、これが翌日の腕と首筋が日焼けで酷いことになる原因となったのでありました。。
大天井ヒュッテに着くとお昼をすまして、軽装にて大天井岳山頂に向かいます。山頂はヒュッテからすぐで、標高は今回の山行で一番高い山(2922m)、360度アルプス等が見渡すことができる素晴らしい絶景を堪能することができました。
絶景を堪能し、本日のゴールである常念小屋まで向かいます。出発が早かったため、前日と相違し、14時30分ぐらいには小屋に到着し、案内された部屋は結果として相部屋ではなく、8人メンバーのみの部屋となりました。荷物を置いて、ビール(自分はワイン)やおつまみを堪能したものの、夕食まではだいぶ時間があるため、外に出て飲みなおす人、(目の前に見える常念岳は既にガスっており、ライチョウ探しにはぴったり、と)ライチョウ探しに出る人と、夕食までの時間をそれぞれでつぶすことにしました。
ライチョウ探しに出た自分は結構上まで登って探したものの、結局見つけることはできず。夕食を堪能した後の就寝前には、疲れをとるため、ヨガの先生でもあるメンバーからヨガ体操が実演され、皆で「サマンサ?」と呼ばれる柔軟体操?を行いました。これが効果テキメンだったのか、みなさん翌日の登山には疲れを持ち越すことなく?山行を意気揚揚と行うことができたようです。
就寝後、夜中に起きて、星を見に外出した方もいるそうで、その人によればキレイな星空が見えたとのことでした。
■3日目:常念小屋~常念岳~常念小屋(ピストン往復2時間20分)、常念小屋~王滝ベンチ~一ノ沢登山口、一ノ沢=(タクシー)=豊科/穂高=(車)=温泉=(車)=帰京
前日に朝日は燕岳で見たので、本日は朝食前の時間までのんびり寝ることに(とはいえ5時40分ぐらいには朝食ですが)。朝食後に、山小屋にザックをデポし軽装にて、いよいよ今回の山行フィナーレに相応しい百名山、常念岳に登りに向かいます。小屋の目の前からすぐに見える山頂はフェイク?で、その奥に本当の山頂が控えており、約1時間ぐらいかかります。前日の小屋到着時にはガスっており上の方が全く見えなかったのですが、このときは雲一切なく、上まで完全にはっきり見え、改めて結構な急登を行くのだな、と気分改めひたすら登っていきます。岩がずっとゴロゴロしており、それでいて傾斜が結構あるので、歩き難いのではありますが、気付いたらあっという間に山頂付近で、奥に見えた山頂もそれほど遠くはないことがわかります。途中富士山も遠方にハッキリ見えました。
山頂は狭く、人でごった返しておりました。こちらも360度見渡す限りのパノラマアルプスビューで大変すばらしい景色でした。すぐ近くにはっきり見える槍ヶ岳をバックに写真を撮る人も多く、白山も見えましたし、2日前の燕山荘まで遠方に見えました。あそこから歩いてきたんだな~と思いにふけり、よくやった、と皆自分を褒め称えます。山頂から付近の蝶ケ岳へ向かうルートが、常念岳山頂から見ると不安定な崖のように見え、スリルが味わえそうなので自分含め何人かのメンバーはそこまでいって変なポーズで撮影したりと、とにかく気分はハイでした。明日仕事が休みの人もおり、このまま帰らずに蝶ケ岳又は槍ヶ岳まで縦走したい、と口に出す人も自分含めちらほら。
山頂を満喫して下山を開始しますが、「あとはライチョウだけだな」と下山しながらライチョウを探し始めます。しかし、ライチョウはガスっているときに現れると聞いており、天気は引き続いての快晴すぎる快晴でしたので、ガスってた昨日も探して見つからなかったことから、半ばもう出会えるのは無理かな、と心では思っておりました。そんな中、目の良いメンバーの一人が「あれ、ライチョウじゃね?」と何度かスズメ的な別の鳥を指さしては落胆していたのですが、何度目かの指さしの先には本当にライチョウがおり、自分も写真で見たものと同一であることがわかったので、興奮して近づき、写真や動画を撮り始めました。すると、また1羽、また1羽、大きめのが1羽、と全部で5羽の親子ライチョウの姿が見え始め、しかも、人間慣れしてるのか向こうから近づいてきて草を食べ始めたり、至極近くまでライチョウを見て、撮影することができました。なんというか、こんな絶妙なタイミング(しかもガスってない)でこんなたくさんの、かつ、近くでライチョウを見ることができるとは夢にも思っていなかったので、とにかく嬉しかったです(そしてかわいかった)。
岩がゴロゴロしており足場が不安定な箇所もあることから、下山時に転んで落下し頭を打った方がおり、結構な出血をしたようで、山小屋の人に手当を受けている人がいました。気を引き締めて降りて行かねば、と自分を鼓舞しつつ安全に下山していきます。
山頂とライチョウに完全に満足し、ピストンで山小屋に戻りデポした荷物を担いだら、本当の下山開始で、この旅も終焉に向かいます。小屋から一の沢登山口へ向かう登山道は傾斜がきついところもありますが、歩きやすく、川が流れており、途中川付近で水浴びや食事をとったりと、最後まで山の環境を満喫しつつ登山口まであっという間の3時間半でした。
下山後は、近場の大きめの温泉で3日分の汗を流し、すっきりした後は道の駅に寄り、人気の定番お土産?「雷鳥の里」や合戦小屋で味わったおいしいスイカ等を購入。帰路途中SAで晩御飯を皆で食して、散開となりました。事故等により高速が渋滞しており、家に着いたのはなんだかんだで夜遅くなりはしたものの、最高の夏登山になったことは間違いありません。
素晴らしい山行企画を実現していただいたリーダーに感謝です、ありがとうございました。また是非遠征企画の実現をお願い致します。
<注意事項>
・快晴の雪山でもないから余裕余裕、と日焼け止めを塗らずにいたところ、首回りと捲っていた長袖で腕の一部が日焼けで真っ赤になり、温泉入浴時に大変なことになってしまいました。また、登山時に虫が常に飛び回っており、知らぬ間に3か所も何かの虫に刺され結構な膨れ具合に。
・みなさん、日焼け止めと虫よけスプレー(又は刺されたときのかゆみ止め)は夏山には必ず常備するようにしましょう。