太極拳は男性が練習するものか？
2015-04-16
養芯会からの見解。
・・・・うちの生徒さんからの質問で
『太極拳は強い男性が更に強くなる為の技術ですか？』
と聞かれて絶句しました。
何でも、太極拳は『元々壮健な男性が更に強くなるために生まれた技術であって、男性向けの格闘術。だから本来は女性向けではないし、教える側には女性向けには元々できていない』と言う意見を読んだそうなのです。
先ず、
老若男女、体の弱い人は弱い人なりの練習で健康に向かい、壮健な人はより強さを求める・・・・・・
この様に太極拳は出来ています。対人の技術は格闘術”通背拳”がベースですが、体内バランスを整え、活力がよみがえる様に意識を持ってコントロールする技術は黄帝内経です。
ちなみに、私の身長は自称１７５センチ（実際の身長は１６１センチ（TへT）
体重は４９ｋｇです。
教室の誰よりも体格で劣っています。
これがまず一つ目の答えになります。
陳氏太極拳を始めた頃はご飯を子供用の御茶碗に一杯食べる毎に痙攣をおこし、
５ｍの全力疾走が不可能でした。
２つ目の答えですが・・・・・・・
近代において、何人もの女傑を輩出しています。陳一族のみでも、有名な女性拳士が
何人もいますし・・・・・・
繰り返しになりますが、私はどの生徒さんよりも体格が劣っています。
大きい人になると１８０センチを超えます。
もし、太極拳の技術が『身体が大きくて強い人の為のもの』であれば、
私の術はすべて嘘になりますよね。
一方、私の技術を大きな人が学びきった場合、当然ながら大きい人の方が
有利になります。
でも、何で私が大きい人と同じスタンスで動く必要があるのでしょう？
逆に、大きい人も、小さい私と同じ技を繰り出す意味は？
それから、何ぜ競い合う必要があるのか？
それぞれに合った練習をして、己にあった術理を掴む事が大事。
そもそも、太極拳は格闘術ではないです。
圧倒的な暴力から家族を、村を、自分を護る為の技術です。
試合やら比武の為と言う、悠長な（スイマセン、太極拳が生まれた当時の
感覚で書いてます）事を考えている余裕はないでしょう。
野盗が来たら やるかやられるか？ 護りきるか獲られるか？
女性だから手加減？ 逆です。 最初に狙われるのが、５００年前の世界で
あり、それが当時の正義です。
成立過程の事情を鑑みれば、自己実現（？）の為に生まれたのではない事は
明白です。何とかして、生活・文化を全うすると言う事、これが目的です。
当然ながら、平和な時期には村人達で技比べ程度の事はあったでしょうし、
近代になって『意地の張り合い』『他派との交流？』もありましたが、
大前提は
己と家族の存在を護りきる
です。
もう一つ、平和な時代で、暴力に怯えなくても良いひと時においても。
太極拳の養生効果です。みなで練習する事、ちょっと技比べをしたり、
悔しい思いをしながらも、交流して鍛錬する。コミュニケーションの手段
これらの事は、陳家溝、河南省での現地で生きる人々と対等に生きていかな
いと納得できないし、感じ取る事が出来ない 地域文化 です。
『日本だったら・・・・』と言う上から目線では見極められれない。
私も、彼等と対等・・・、意地をお互いに張り合う腹が出来るまでにそれは
長い時間が掛かりました。悔しい思い、恥ずかしい思い、心震える思い、
沢山の事を体験して、やっと、 『こんのやろ～～』と言い返せる様な
その様な 恩と縁 です。 職人の物語ではないですが、そんな感じ。
＊＊＊
太極拳に限らず、伝統武術と言うのは 術に種が有り、即断でかからない
技術も多々あります。それでも、各派の流儀に従い、己の内面を高め、
日々の実生活で健やかに過ごす。
己の内面を高める、すなわち、陰
健やかに過ごす、すなわち、陽
日々の鍛練と準備を怠らない、すなわち、陰
試合や戦いに術を駆使する、すなわち、陽
いずれも、現代では共存するありかたです。
ですが、一般生活を送り、健やかな生活を過ごすごく普通の人の学ぶ
技術として、太極拳はマイナーながら価値のある技術であると私は
信じております。
まとめ
昔々、中国の武将が故郷に戻って、家伝の武術と養生方法と他派の技術を
合わせ文化芸事と体内調整の技術を混ぜて作ったのが太極拳の始まり。
当時の世相は試合とかではなく、直近に起こり得る 家族を護る、村を護る
と言いう命題があった。
自分と家族を護ると言う事、それは女性だから、身体が弱いからとかは関係
なく発生する。
と、言うより、当時の山賊は身体もデカイし武器も持ってる。女子供でも
情け容赦ないと言うか、食料。
編み出された武術を村の皆が学ぶ。当然、優劣は出るが、優劣をつけるのが
目的では無い。
したがって、女性だから・弱いから、だから陳氏太極拳は学びにくいと言う
のは間違いです。
陳氏太極拳
養芯会
塚本
・・・・うちの生徒さんからの質問で
『太極拳は強い男性が更に強くなる為の技術ですか？』
と聞かれて絶句しました。
何でも、太極拳は『元々壮健な男性が更に強くなるために生まれた技術であって、男性向けの格闘術。だから本来は女性向けではないし、教える側には女性向けには元々できていない』と言う意見を読んだそうなのです。
先ず、
老若男女、体の弱い人は弱い人なりの練習で健康に向かい、壮健な人はより強さを求める・・・・・・
この様に太極拳は出来ています。対人の技術は格闘術”通背拳”がベースですが、体内バランスを整え、活力がよみがえる様に意識を持ってコントロールする技術は黄帝内経です。
ちなみに、私の身長は自称１７５センチ（実際の身長は１６１センチ（TへT）
体重は４９ｋｇです。
教室の誰よりも体格で劣っています。
これがまず一つ目の答えになります。
陳氏太極拳を始めた頃はご飯を子供用の御茶碗に一杯食べる毎に痙攣をおこし、
５ｍの全力疾走が不可能でした。
２つ目の答えですが・・・・・・・
近代において、何人もの女傑を輩出しています。陳一族のみでも、有名な女性拳士が
何人もいますし・・・・・・
繰り返しになりますが、私はどの生徒さんよりも体格が劣っています。
大きい人になると１８０センチを超えます。
もし、太極拳の技術が『身体が大きくて強い人の為のもの』であれば、
私の術はすべて嘘になりますよね。
一方、私の技術を大きな人が学びきった場合、当然ながら大きい人の方が
有利になります。
でも、何で私が大きい人と同じスタンスで動く必要があるのでしょう？
逆に、大きい人も、小さい私と同じ技を繰り出す意味は？
それから、何ぜ競い合う必要があるのか？
それぞれに合った練習をして、己にあった術理を掴む事が大事。
そもそも、太極拳は格闘術ではないです。
圧倒的な暴力から家族を、村を、自分を護る為の技術です。
試合やら比武の為と言う、悠長な（スイマセン、太極拳が生まれた当時の
感覚で書いてます）事を考えている余裕はないでしょう。
野盗が来たら やるかやられるか？ 護りきるか獲られるか？
女性だから手加減？ 逆です。 最初に狙われるのが、５００年前の世界で
あり、それが当時の正義です。
成立過程の事情を鑑みれば、自己実現（？）の為に生まれたのではない事は
明白です。何とかして、生活・文化を全うすると言う事、これが目的です。
当然ながら、平和な時期には村人達で技比べ程度の事はあったでしょうし、
近代になって『意地の張り合い』『他派との交流？』もありましたが、
大前提は
己と家族の存在を護りきる
です。
もう一つ、平和な時代で、暴力に怯えなくても良いひと時においても。
太極拳の養生効果です。みなで練習する事、ちょっと技比べをしたり、
悔しい思いをしながらも、交流して鍛錬する。コミュニケーションの手段
これらの事は、陳家溝、河南省での現地で生きる人々と対等に生きていかな
いと納得できないし、感じ取る事が出来ない 地域文化 です。
『日本だったら・・・・』と言う上から目線では見極められれない。
私も、彼等と対等・・・、意地をお互いに張り合う腹が出来るまでにそれは
長い時間が掛かりました。悔しい思い、恥ずかしい思い、心震える思い、
沢山の事を体験して、やっと、 『こんのやろ～～』と言い返せる様な
その様な 恩と縁 です。 職人の物語ではないですが、そんな感じ。
＊＊＊
太極拳に限らず、伝統武術と言うのは 術に種が有り、即断でかからない
技術も多々あります。それでも、各派の流儀に従い、己の内面を高め、
日々の実生活で健やかに過ごす。
己の内面を高める、すなわち、陰
健やかに過ごす、すなわち、陽
日々の鍛練と準備を怠らない、すなわち、陰
試合や戦いに術を駆使する、すなわち、陽
いずれも、現代では共存するありかたです。
ですが、一般生活を送り、健やかな生活を過ごすごく普通の人の学ぶ
技術として、太極拳はマイナーながら価値のある技術であると私は
信じております。
まとめ
昔々、中国の武将が故郷に戻って、家伝の武術と養生方法と他派の技術を
合わせ文化芸事と体内調整の技術を混ぜて作ったのが太極拳の始まり。
当時の世相は試合とかではなく、直近に起こり得る 家族を護る、村を護る
と言いう命題があった。
自分と家族を護ると言う事、それは女性だから、身体が弱いからとかは関係
なく発生する。
と、言うより、当時の山賊は身体もデカイし武器も持ってる。女子供でも
情け容赦ないと言うか、食料。
編み出された武術を村の皆が学ぶ。当然、優劣は出るが、優劣をつけるのが
目的では無い。
したがって、女性だから・弱いから、だから陳氏太極拳は学びにくいと言う
のは間違いです。
陳氏太極拳
養芯会
塚本