洛陽合宿

2014-11-25
洛陽は後漢、魏、唐の首都がおかれた古代中国の中心地です。
数多くの文化がここで生まれ、古代中国の文化の中心となってきたことは疑う余地もありません。
今回の合宿では第1日目が自由行動だったため、これまで行っていなかった白馬寺にTさん、Sさんと観光に行くことにしました。(その後、麗景門や関帝廟も回りました。)

武館からタクシーにのって、30分くらい揺られると門前町が現れます。他の文化遺産と同様、門前町では雑多な土産物が売っているのですが、ガラクタと思えるような品と美術品とが同じように陳列されており、美術品の価値を下げているのはもったいないなあと思いました。
土産物屋を抜けると、すぐ白馬寺の入り口です。入場料1人50元を支払って、中に入りました。
白馬寺は、中国最古の仏教寺院であり、中国の文化遺産に指定されています。中は相当に広く、全部をみると半日はかかってしまうくらいです。皆で相談して、中心部のみ観光することにしました。
まず目につくのは、寺の由来となった白馬の像です。坊さんが白馬に乗ってきたから、それが由来になったらしいのですが、一時的な事象をもとに名前につけてしまうなんてことは日本人にはなかなかできません。(お寺ができたころには由来となった白馬はいないかもしれません。。。)
そこを抜け、門をくぐると、鐘を収めたお堂があります。説明文を読むと、この鐘を鳴らすと洛陽のお城の鐘が共鳴するそうです。実際に共鳴するかどうかは別にして、「共鳴」することを売りにするなんて、古代の中国人のセンスはなかなかです。
お堂を抜けるとメタルスライムと思しき像が出てきます。Tさん曰く、はぐれメタルに分類されるそうです。このセンスは日本人が今も好む感じで、日本が中国の影響を大きく受けたことの証左かと思われます。
メタルスライムを過ぎると、金ぴかの真新しいタイ寺院が出てきます。なぜ、ここにタイのお寺が。。。と日本人はびっくりし、また、せっかくの中国最古の仏教寺院の雰囲気が台無しとがっかりしてしまいます。(コブラをデフォルメした像も置いてあります。それ自体はよくできているのですが、ここにある必然性はないと感じてしまいます。)
が、中国の人は、結構受け入れているように見えました。後で調べてみると、タイ寺院のほか、インド寺院もあるそうで、それらの結びつきを表現したかったのかも知れません。(単純に、インドやタイへのアピールかも知れませんが。。。)

で、感想ですが、観光自体は感心すること半分、がっかりすること半分でしたが、改めて感じたのは、中国では日本人と違った観点でロジックをきちんと組み上げているのだろうということです。それは太極拳も同じで、日本人の観点で見てもすぐには理解できないことが多いのですが、よくよく説明を受けると、やはり筋が通っており、しかも相当に現実的且つ徹底的です。観光しながら、中国人的センスも受け入れようかとおもうった1日でした。