主な活動場所
石田仮設グランド・小栗栖宮山小グランド・京都工学院高校グランド

 第32号「目に見えない力」

2023-11-02


伏見クラブでは

「目に見えない力」

という言葉を使い大切にしています。
目に見える力は
スクワットが何キログラム上げるとか
腕立て伏せ何回出来るとか

筋力を意味しています。


目に見えない力は
言葉ではちょっと表現しにくいですが
仲間を想う強い気持ちや
勝利を願う強い気持ちから発する

心の中にある力の事を意味します。


目に見えない力

恩師は素晴らしい事を教えて下さりました。

大事な試合前の円陣
全員が手をつないで目を閉じます
感じるのは
両となりの選手の手の温もりと
仲間の息遣いだけ

これから始まる大事な試合
勝ちたいけど前評判は相手が上
自分達より強い相手と戦います。

緊張と恐怖
表現出来ない不安が
心臓にまとわりつき、
説明できないドキドキの中


監督は言いました

何のために戦うのか

洗濯してくれて

お弁当を作ってくれ

快く送り出して下った保護者の方の

今日までの日々に

勝つことで喜んでもらおう

学校の先生や君たちを育ててくれた多くの人が
期待をしてくれている。

その人たちのために

勝つことで恩返ししよう

何よりも
今日試合に出たくてもジャージを着る事が出来なかった
3年生や1・2年生のために

彼らの分身となってプレーしよう

そんな話をされると
今日までの日々が思い出されて
試合前なのに涙があふれてきます。

そして

今やらなきゃいつやる
お前たちがやらなきゃ誰がやるんだ

そのような話をしたあと

「さぁ目を開けよう」


目を開けてみんなを見渡したら
みんな泣いてる
なぜか
さっきまでの不安や恐怖が
どこかにいって
不思議な力が沸いてきます。

それが

目に見えない力

という事です。

高校3年生の時の全国大会決勝戦の
直前、ロッカーでこのような話をしてくださりました。

人は不思議な生き物です。

どうして

自分のためにやっているはずなのに
誰かの事を強く強く想うと力が沸くのでしょうか
100しかない力が、120とか140とかになるのでしょう。

恩師はよく
「1+1は2だけど、人は2じゃない。
3にも4にもなる。」

と言っておられました。

それが目に見えない力です。

伏見クラブのラグビーを通じて
思い出すだけで
ブルブル震えるような体験を
1度でもして欲しいと思います。

そこにいくには心を鍛えなければ
ならない時があります。
一見無駄に思える練習があったりします。
一見不合理な練習があったりします。
いつも笑って、楽しいだけではない事があります。

どうかご理解頂きたいと思います。