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横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 詩篇102

2025-04-15

美しい詩を読むと心が豊かになります。本当はメロディーがあったはずです。
苦しむ者が思いくずおれてその嘆きを主のみ前に注ぎ出すときの祈です。
「主よ、わたしの祈をお聞きください。わたしの叫びをみ前に至らせてください。」(1節)
ヤハウェ神に叫ぶようにして祈っています。
「わたしの日は煙のように消え、わたしの骨は炉のように燃えるからです。わたしの心は草のように撃たれて、しおれました。わたしはパンを食べることを忘れました。わが嘆きの声によって/わたしの骨はわたしの肉に着きます。」(3~5節)
詩篇作者の人生が煙のように、骨も焼かれ、心もしおれて、食事も忘れます。嘆きの声で骨と皮だけのようになっています。
「わたしは眠らずに/屋根にひとりいるすずめのようです。わたしの敵はひねもす、わたしをそしり、わたしをあざける者はわが名によってのろいます。」(7,8節)
一匹の雀のようで夜も寝れません。それは、敵が始終そしったり、あざけったり、呪ったりしているからです。
「わたしは灰をパンのように食べ、わたしの飲み物に涙を交えました。」(9節)
パンはまるで灰のようで、飲み物を飲むとき涙が流れたのでしょう。
「これはあなたの憤りと怒りのゆえです。あなたはわたしをもたげて投げすてられました。」(10節)神からの憤りと怒りによって、詩篇作者は苦しみ嘆いているのです。
「あなたは立ってシオンをあわれまれるでしょう。これはシオンを恵まれる時であり、定まった時が来たからです。」(13節)
エルサレム神殿が崩壊させられた後のことでしょう。神は崇拝の機会を定めています。
「主はシオンを築き、その栄光をもって現れ、乏しい者の祈をかえりみ、彼らの願いをかろしめられないからです。」(16,17節)
再び、神は神殿を築き、栄光を表します。弱った者の祈りを聞かれ、軽んじません。
「きたるべき代のために、この事を書きしるしましょう。そうすれば新しく造られる民は、主をほめたたえるでしょう。」(18節)
将来、新しい民が生み出されて、ヤハウェ神を褒め称えるのです。
「その時もろもろの民、もろもろの国は/ともに集まって、主に仕えるでしょう。」(22節)
将来、諸国民は共に集まり、真の神に仕えるのです。
「あなたはいにしえ、地の基をすえられました。天もまたあなたのみ手のわざです。これらは滅びるでしょう。」(25,26節)
地も天も神の御業です。いずれはこれらも滅びるのです。
「しかしあなたは変ることなく、あなたのよわいは終ることがありません。」(27節)
神は永遠に不変で不滅です。最後に神の僕の子らが安らかに住むことを告げて、歌を閉じます。神と人との関係が見事に描写されています。