黙示録16
2024-09-24
「賢者は歴史に学ぶ、愚者は経験に学ぶ」とあります。歴史は未来を語ります。
これから、使徒ヨハネは神からの最大の災厄が地に臨むのを見ます。今回はとても情報量が多いので2回に分けて黙示録16章を解いてみたいと思います。
まず、7人の御使が神の怒りの鉢を地に傾けます。「第一の者が出て行って、その鉢を地に傾けた。すると、獣の刻印を持つ人々と、その像を拝む人々とのからだに、ひどい悪性のでき物ができた。」(2節)これによると、ひどい悪性のでき物ができるのは獣の刻印を受けた人々とその像を拝む人々に限定されています。つまり世界統一政府から承認された人々とその像である偽預言者を崇拝する人々ということになります。この災厄はかつて、エジプトの王国でファラオとモーセの間に起きた出来事を思い出します。
エジプトでは、イスラエル民族を奴隷として酷使していましたが、真の神はイスラエル民族を祖国のパレスチナ地方に戻すことにしました。エジプトの王が反対したためにエジプトに10の災厄が起きました。ナイル川が血に変わり水が飲めなくなったり、カエルやぶよやあぶが大量発生したり、疫病や腫物ができたり、雹が降り、いなごの大発生、闇が覆い、長子が死ぬという災いです。
腫物の災いは6番目の災いでしたが、5番目の災いからエジプト人とイスラエル人と区別され、エジプト人に災いが及んでもイスラエル人には及びませんでした。
7つの鉢の災いでは始めから、真の神を崇拝する人々と獣やその像に頼る人々と区別されているようです。
「第二の者が、その鉢を海に傾けた。すると、海は死人の血のようになって、その中の生き物がみな死んでしまった。第三の者がその鉢を川と水の源とに傾けた。すると、みな血になった。」(3,4節)とあるので、海も川も不純物によって生き物が全滅するようです。これもエジプトでの災厄の1番はじめにあったナイル川を血に変えたのと同じことが地球規模で起きるのでしょう。
この災厄について説明をヨハネは聞きます。すると「『今いまし、昔いませる聖なる者よ。このようにお定めになったあなたは、正しいかたであります。聖徒と預言者との血を流した者たちに、血をお飲ませになりましたが、それは当然のことであります』」。(5,6節)とあるのように、神の裁きは正しいことを御使は言います。なぜなら、聖徒や預言者をこれまで殺して血の罪を負っている者への神の復讐だからです。
人間の歴史は戦争の歴史でもありました。最初の殺人はサタンが最初の人間夫婦をだまして神との約束を破らせたことにより生じました。つまり、人間は苦労して食物を得なければならず、年老いて死ぬことになりました。そして、カインはアベルを殺害しました。そして聖なる人々(クリスチャン)や預言者を殺してきました。その背後にはサタンがいたはずです。そして最大の預言者イエス・キリストも無実の罪で死刑にされました。
このように多くの血が流されてきたことに対する神の怒りが裁きとして実行されるのです。