真理56
2024-05-28
皆様、真理に精通しましょう。真理が貴方の未来を左右するからです。
「箴言」の次は「伝道の書」ですが、コーヘレト(招集者)の書が正しいようです。この書もソロモン王の書とされています。内容は賢者と愚者を対比してのことわざを書いています。この書の始まりが「すべては空しい」から始まるのでまるで虚無主義かと思いますが、違います。読み進めると分かるのですが、ソロモン王は知恵と富に恵まれ、真の神を崇拝していました。多分、毎日ご馳走を食べて、妻は700人、側室は300人居たと言われています。それで平和を享受していたのですから、何の不自由もなく調べ物ができたのでしょう。
「私は真剣に,知恵とはどんなものか、狂気とは何か、愚かな行いとは何かを知ろうとした。これもまた風を追うようなものだ。」(伝道の書1章17節)とありますが、十分な時間をかけて調べたことがわかります。
そして「真の神の前で心の赴くままに性急に言葉を発してはならない。真の神は天にいるが、あなたは地にいる。だから、あなたは言葉を選ばなければならない。」(伝道の書5章2節)とあるように、王であっても神の前では謙虚に言葉を選んだことがわかります。確かにどんな富も知恵も神様にかなうはずがありません。
6章6節では「千年,さらに千年生きたとしても、楽しみを経験しなかったなら、何の意味があるというのだろう。皆、同じ場所に行くのではないか。」とあるように、長生きしても人生の楽しみを経験しなければ無意味であると言っています。そして最後には同じ場所、つまり死んで墓に入るようになります。確かに誰でも何時かは死にます。早く死ぬ人もいれば長生きする人もいるでしょう。人生の長短に関わらず、その人にしかできないことが経験すれば、その人生は意味のあるものになります。経験は知恵に繋がるからです。経験がなければ空想していることと同じで、実際の知恵に結びつかないからです。
8章15節には「食べ、飲み、喜ぶこと、この地上で人にとってこれ以上の幸せはないからだ。真の神が与えてくださる、地上での生涯の間、一生懸命働いて喜びにあふれよう。」とあるように、食べたり、飲んだり(お酒)、喜んだりする経験が幸せなのだ、と言っています。それは真の神が与えてくれるもので、一生懸命働くことで喜びにつながるのです。確かに真理だなと思います。
招集者は最後に結論を述べます。「全てを聞いた今、結論はこうだ。真の神を畏れ、その方のおきてを守りなさい。人の務めはそれに尽きる。」(伝道の書12章13節)とあるように、
多くの調査をして、たどり着いた真理はとてもシンプルなものでした。真の神に対して敬虔な畏れをもって祈り、真の神の命じている事柄を守り行うということです。
余りに簡単過ぎて、そんな簡単なことでいいのかと思われるもしれません。でもそれが中々行動できないのが、情けないですが人間なのです。毎日、毎日、自分にできることを精一杯行う。これが幸せになる一番の早道だと思います。