真理51
2024-05-10
皆様、真理に精通しましょう。真理が貴方の未来を左右するからです。
「エズラ記」の次は「ネヘミヤ記」です。ネヘミヤはエズラと同時期ですが、当時ペルシャの王の献酌人でした。エルサレムの窮状を聞いて悲しみます。ペルシャ王は何故そんなに悲しんでいるのか理由を尋ね、ネヘミヤはすぐに祈り、自分の故郷のエルサエムがひどい状況であることを伝えて、できれば自分をエルサレムに行かせてほしいと願います。ペルシャ王はそれを許可して、いつまで掛かるのか尋ねます。ここにペルシャ王とネヘミヤの関係が良好であったことがわかります。ユダヤ民族はエルサレムが崩壊させられて放浪の民となっていました。しかし、本来は優秀な国民ですから、王の献酌人という信頼された立場になることができたのでしょう。さらに王に願い出るのは大変なことで、王の機嫌を損ねるなら命の保証もありません。ですから、ここにも真の神の配慮が働いた可能性があります。ネヘミヤは祈ってからペルシャ王に願いを訴えたからです。
ネヘミヤは故郷のエルサレムに戻りましたが、城壁は崩れ門も焼け落ちたままです。これを再建するという意思をはっきり示したことでネヘミヤは州の総督になります。それでも「エズラ記」にあるように周囲には反抗的な人々がいて再建の妨害をしてきます。それに対して適切な人員配置をして、防備をしながら建設工事を並行して行うことにより、城壁や門も再建されるようになりました。
再建された城壁や門はかつてのエルサレムの栄華はなかったかもしれません。それでも再建したいというイスラエル民族の熱意によって真の神の宮は完成をみたのです。その時に祭司であるレビ族の人々は神に対して叫びます。
「立ち上がって、ヤハウェ神を永遠に賛美しなさい」。レビ族の人々は神への信仰を忘れず、人々にも神を賛美することを命じます。これは、神殿が再建できたのは神の力が働いたからだと理解していたのでしょう。これまでのイスラエル民族の歴史を伝えて、神がこれまでに行われた契約を果たしてきたことを思い起こさせています。そして、神は常に正しいこと行ってきましたが、神に逆らって行動するとイスラエル民族に苦難が及ぶことを話します。最終的に、神のおきてを守ることを誓約し、書面に名前を記しています。
総督であったネヘミヤは前の総督のゼルバベルの名前を記しています。ゼルバベルはダビデ王の子孫です。ここにも、ダビデ王の子孫から救い主が生まれるという約束が続いていることが確認できます。
イスラエルの歴史は本当に波乱ばかりです。真の神に選ばれたのは小さな民族で、神の援助がなければ滅んでいたであろうと思われます。現代までその民族が生き残っているのは、最初の宣言から、アブラハムとの契約、ダビデ王、ソロモン王との契約、そしてネヘミヤ総督時代での契約と続くのです。神の約束は途切れることなく続き、人々は変わりますが、神との関係が修復されます。今後は物質的な神殿ではなく霊的な神殿が地上に到来する日も近づいているようです。その時はすべての問題が解決しているのでしょう。