主な活動場所
横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 真理46

2024-04-27

皆様、真理に精通しましょう。真理が貴方の未来を左右するからです。
「サムエル記第2」の次は「列王記第1」です。列王記はダビデ王以降のイスラエルとユダの王たちの歴史が書かれています。ソロモンの話はかなり有名だと思いますが、神に知恵を願い求めて、知恵も富も神から与えられました。
ソロモンの裁きは神の知恵を表しています。同時期に王に訴えたのは二人の女性で、自分の赤子が取られてもう一方の女性が死んだ自分の赤子と取り換えたと主張します。もう一方の女性はこれは自分の子で、もう一方の女性の赤子が死んだのでそのようなことを言っているに過ぎないと言います。現在ならDNA鑑定で結果が出るでしょうが、当時はお互いの主張を確証できる証拠は出せなかったでしょう。ソロモン王は、その赤子を二つに裂いて半分に分け合うように命じます。その時、本当の母親は殺さないでください!赤子はもう一人の母親に渡してくださいと懇願します。偽り母親は二つに裂いてください、と言います。これで真の母親がはっきりしました。自分の子が殺されないように願った母親に、無事赤子は戻されました。
現代でも似たような事件は起こるでしょう。人を裁くのは本当に難しいと思います。裁くのは人間ですから、冤罪が起きることもあります。反対に罪を犯していても証拠がないと罪にならないこともあります。
「列王記第1」にはソロモン王が神殿を奉献した様子も描かれています。当時は贅沢にも金をふんだんに使い銀は価値のないものとみなされていました。ソロモン王は天に向かって「天の天さえも神をお入れすることはできません。まして私が建てたこの宮など、なおさらのことです。」と祈っています。荘厳な神殿であっても神にとっては地上の神殿はそれほどの価値はないのかもしれません。それでもソロモン王たちの神にできるだけ立派な神殿に居ていただきたいとの気持ちが神にとっても嬉しかったはずです。人々は祭りを大いに楽しんだことが描かれています。
さらにソロモン王はイスラエル国民に対して「地上のすべての国々の民が、ヤハウェこそ神であり、ほかに神はないことを知るようになるためです。」と述べています。つまりこれは預言の言葉でもあるのです。地上のすべての国々ですから、現在200以上の国々に対して言っているのです。ヤハウェという固有の名前をお持ちの神こそが真の神であり、他の神々は偽りであることを言っています。当時、イスラエルでの戦争はあまりなかったようです。それは神がソロモン王と国民を祝福したので戦争がないようにしたのだと思います。少し前までは戦争に次ぐ戦争でした。神との約束を守っている間は平和な状態が維持できました。神との約束を守らないと、多くの苦難を経験することになります。実際にイスラエル民族はその後、イスラエル国とユダ国に分裂し、エルサレムの神殿は焼き尽くされ、宝物は強奪され、国民は異国に捕虜として捉えられてしまうのです。
「列王記第1」にはソロモン王の知恵と富と預言が示されているのです。