真理44
2024-04-23
皆様、真理に精通しましょう。真理が貴方の未来を左右するからです。
「ルツ記」の次は「サムエル記第1」です。この書は第1と第2に分かれているのですが、預言者のサムエルによって書かれたようです。この時代にイスラエル民族は王を立てようとします。イスラエル民族は王である神より、人間から王を選んでしまったのです。その地域には多くの民族と王たちがいて、お互いに領土獲得のために戦争をしかけていました。異民族であるイスラエルを滅ぼそうとしていたのです。イスラエル国民は国王を指導者として置くようにサムエルに頼みます。サムエルは神に尋ねます。
真の神は、王でもある神を遠ざけたイスラエル民族を許して、王を探すことにしました。しかし、王は息子たちを兵士に取り去り、娘たちを王宮に取り去り、国民を奴隷にして税金を取ることを伝えます。それでもよいと、人々は王を求めます。
最初のイスラエル国王はサウルでした。しかし、サウルは神の言葉に従わず、自分勝手な解釈でペリシテ人の最良の牛や羊を殺さなかったのです。そうして神はサウルから他の王を探すことにしました。次の王となる人がダビデです。
サウルとダビデの関係は当初は良いものでした。しかし、神の心はダビデに注がれていて、それに対してサウルはダビデを憎み殺そうとします。ダビデはサウルの息子であるヨナタンと強い友情で結ばれます。ヨナタンは父親の計画を知って、ダビデが逃げるように取り計らいます。ダビデは、しばらくパレスチナ地方を逃亡します。その間に、ダビデはサムエルから王として油注がれます。これは神から王として承認されたという意味です。実はキリストとは油注がれた者という意味です。
この書物は、イスラエル王国の初期の状況を描いた歴史書のようなものです。現代の考古学での発掘で、当時の町が明らかにされています。今から3000年ほど前のことですが、人々が暮らしていた事実があるようです。当時の戦いは、戦車と呼ばれる馬が2輪車を引っ張り、その2輪車に兵士が乗り込み槍や剣で戦ったようです。一般の兵士は徒歩で槍や剣や盾を持って戦ったようです。こうした戦いを映画などで見たかもしれませんが、装備がしっかりできているのは長と呼ばれる人たち位で、一般の兵士は大した装備はなく肉弾戦だったと思われます。それでも数万人が戦うわけですから、戦死者も何千人とあったでしょう。
「サムエル記第1」はダビデの活躍が描かれていますが、大切な教訓も残しています。サウル王が勝手に自分で神に捧げものをしたのですが、これを知った預言者サムエルは「捧げものより重要なのは神従うこと」と言います。この言葉はイエス・キリストが話したことと繋がります。イエス・キリストは1世紀のパリサイ派の偽善者に対してこう言っています。「心を尽くし,知恵を尽くし,力を尽くして神を愛すること,また,隣人を自分自身のように愛することは,全焼の捧げ物と犠牲全部よりはるかに大事です」。
このように、聖書は旧約聖書も新約聖書も真の神について一致しています。