主な活動場所
横浜市鶴見区社会福祉協議会の
団体交流室

 敬愛主義15

2023-09-22

皆様、お元氣ですか?
9月21日は世界アルツハイマーデイでした。アルツハイマーという認知症の病気は世界中で患者が増えています。日本でもアルツハイマー型認知症の患者が増えています。原因がわからず、予防法も確立していないようです。それでも新薬が承認されて、日本でも初期のアルツハイマー認知症の薬として処方されるでしょう。認知症の初期というのは、そんなに簡単に確定できるものではありません。MCIと呼ばれる認知機能障害というものですが、これは今後認知症になるかもしれませんが、日常生活を改善すれば認知症にならないかもしれないという状態を指しています。つまり、薬に頼らずとも日常生活を活発にすれば認知症にならずにすむということです。
ですから、毎日の生活において大切なのは、趣味の活動をもって、常に好奇心をもって、他人が喜ぶことをしていればいいのです。つまり、敬愛主義で生きることです。
それでも、脳のしくみはまだまだ分からないことが多いので、活動的に暮らしている人でも認知症になることがあるのです。若年性認知症と言われていますが、40歳代で患者になる方がいるのです。
もし、若年で認知症になったら、皆様はどう思いますか?何にもできなくなる。誰ともまともな会話ができない。施設で暮らしたほうが良い。等と思うかもしれません。
しかし、実際に39歳で発症した患者が、結婚して、子供が生まれ、フルタイムで働いている事実があります。
このようなことができるために、本人は非常に苦しい時期があったと思います。少し前のことを忘れてしまう。メモしたことを忘れてしまう。どこにいるか分からない。普段使っている道がわからない。色々な苦難があったと思います。それでも、そんな状況があっても希望を失わずに生きてこれたのは、理解者がいたからです。そして文明の利器も使いました。
彼女と喧嘩したこともありましたが、その日の気持ちをSNSで連絡する。仕事の仲間がみな理解力があり、「認知症でも君は君だよね」と本人をそのまま受け入れてくれた。失敗しても「認知症でなくても失敗する人はいる」と受け入れる。つまり、認知症でも同じ人間だし、色々あってもサポート体制があれば、仕事を続けられるということです。
認知症に限らず、精神疾患や身体障がいの人でも、同じ人類です。人類は皆、同じ先祖から生まれてきたのです。ですから、自分の兄弟が、そうした生きるのが大変な人だと思えば、自分にできることをしてみようと思わないでしょうか?
生きづらい人は、そのような障がいを持つ人だけでなく、普通の人でもストレスで参っているかもしれません。周囲にそのような人がいたら、是非、「私にできる事はないですか」
と言ってみましょう。それこそが敬愛主義の人です。
そこから敬愛の輪が広がることになるでしょう。