敬愛主義10
2023-09-07
皆様、お元氣ですか?
これまで、敬愛主義について考えてきました。自然が示す愛にならい、他人を愛することですが、「愛人」ということを深堀します。西郷隆盛が活躍していた時代は、明治という大転換時期で、幕府や武士が力を失い、天皇の権威を復活させるという時期でした。本来なら革命が起きて内戦状態になってもおかしくありませんでした。西郷隆盛と勝海舟は無血開城で、江戸での戦闘を回避したのです。多分、西郷は心の中で他人を愛するということを実践することで、実現できたと思います。その気持ちが勝にも伝わり、戦闘することなく明治政府への移行が円滑になされることになりました。もし、この江戸城無血開城がなされていなければ、江戸は戦闘で火の海になり、多くの犠牲者が出て、新政府も国家運営ができなかったかもしれません。西郷の思いによって、難局を打破できたと思います。
我々も西郷のように、とはいかないと思いますが、他人を愛する気持ちを持ち続けることは必要でしょう。自分の力だけで生まれてきた人はいません。誰にも父と母のおかげで生まれてきます。そして家族の中で愛されて育つのです。3歳までに親孝行はすべてしている、ということを言う人がいます。3歳まではかわいくて無邪気な姿は親を喜ばせてくれます。生んだ母も父もその愛らしさに癒されるのです。それでも、親子の関係が健全に育つわけではないこともあります。悲しいことですが、子供の頃に虐待を経験していると、親になってから子供を虐待するという虐待の連鎖があります。
普通の親であれば、子供を愛して、子供の成長を楽しみ、子供が親離れする日を待つわけですが、不幸にして子供を憎んだり、自分どおりの子にしようとしたり、自分の価値観を押し付けたりする親がいるのです。これも親世代からの悪しき風習や、間違った価値観を教えられてきたからでしょう。現代の暗記教育の弊害でもあります。
江戸時代は、寺子屋があり、学びたい子供は無償で学ぶことができました。先生もボランティアで子供の成長を楽しみたい人が行いました。年代も色々ですし、それぞれの学習程度に応じて先生が教えていたのです。高学年になれば、低学年の子供を教えることもしたでしょう。そこには自由がありました。勉強などという強制はなかったのです。この時代、日本は世界で一番の識字率を誇っています。誰でも文字を読み書きできたのです。商人は算盤ができました。
この時代に戻れとは言いません。しかし、現在の教育制度が間違っていることは、日本の
一人当たりGDPが世界30位以下になっていることからも分かるのではないでしょうか?フィンランドは世界でも注目されているのですが、教科書は持ち帰りません。宿題はありません。個人のやる気を引き出す教育をしていて無償です。しかも一人当たりGDPが世界17位です。
教育は自由を基本にしましょう。教育は本人のやる気を支援すればいいのです。それが愛だと思います。