スクラップ&ビルド

2016-05-22
赤い紙が貼られたその家の非常口は玄関ではなく、一番大きな窓でした。
窓の内側には、いつでも逃げられるように置かれたスニーカー。
必要最低限のものだけを残し、「片を付けた」部屋。

被災建築物応急危険度判定、いわゆる家屋のトリアージを受け
「余震による倒壊の恐れあり、立入は危険」を示すのが赤い紙。

益城町のI藤さんは、ようやく車中泊をやめて自宅に戻りましたが
そこはとても安眠できる住まいではありませんでした。

「一部損壊」の我が家の生活とは、心構えが大きく違います。
睡眠不足で落ちている免疫力を高めてほしいと
「春の手作り酵素水」を届けてきました。



写真は、ヨモギが香る、できたての春酵素。
10キロの野草から一升瓶6本分の酵素水ができました。

※春酵素については5月7日のブログ「シロとクロと 虹の色」で紹介しています。
よかったらご覧ください。

http://www.c-sqr.net/c/cs61040/Circle_detailReport.html?report_id=265867

一方、我が家では
水漏れしていた洗面台を新しくしました。
このまま長く住み続けるか分からないからあまり色々とこだわらず…
という気持ちで
「即買」と心に決めてお店をハシゴしたのが今月アタマ。
岩田屋伊勢丹の同期入社・K来ちゃんの勤務する「Nトリ」さんや
熊本岩田屋時代のOB、O田さんはじめ県民百貨店OBも多い「Nフコ」さんに向かいましたが
やはり地震の影響で営業休止や売場の大幅縮小を余儀なくされ、持ち帰りできず。
※店舗によっては通常営業されています。

やっと展示品を目にしたのは「DCMダイキ」さん。
店名が変わってまもなく3年ですが、つい「サンコーに行ってくる」と言っちゃいます。
県民百貨店が、お客様のお好きなように「イセタン」「イワタヤ」「ハンシン」と呼ばれていたのと同じですね。
ちなみに社名は「(株)ホームセンターサンコー」のままで、本社は被害の大きい東区。

接客してくれた方はまたもや益城町の方でした。
(避難中、実家近くのダイキで接客してくださった方も益城町から通勤!!)
お家が建っている土地が弱く、少しずつ傾いていっているそうです。
「雨の時期が近づいているので何とかしないと…」と。
は、はやく安全な場所へ!!(涙)

その後、職人さんの「ちょうど空いた1時間」のおかげで当初の予定より早く我が家に設置された洗面化粧台。
長く使いたい、家族みんなお気に入りの洗面台です。



ここで、ミニミニ熊本ローカル生活情報。

子育て世代の強い味方、「こどぶん」こと「熊本市こども文化会館」が
新たに避難所として使われることになり、
明日24日(火)から通常の利用はできなくなります。
子どもが安全に、しかも無料で遊べる場所はとってもありがたいもの。
閉鎖されていた坪井川緑地の「ひごっこジャングル」は再開しています。
梅雨に入る前に、親子で思いっきり体を動かしましょう!

次に、昭和47年にサンリブの熊本1号店としてオープン以来、地域に愛されてきたスーパー、「サンリブ子飼」さん。
地震で甚大な被害を受けた「サンリブ健軍」さんとともに、解体が決定しています。
そのため今月25日(水)から、「サンリブ子飼」駐車場も使えなくなるとのこと。
とても残念で、私たちもしばらく不便が続きます。
建て替えてオープンを迎える日まで、子飼商店街も踏ん張らねばなりません。

そして、県民百貨店でもたくさんのお客様に愛され、
百貨店閉店後もいち早く桜町に専門店を構えたサンドウィッチのお店「イートン」が!
あさって25日(水)にこの困難を乗り越えて復活します!
テッパンの高菜エッグサンドを食べて朝から元気もらいましょう(^^)

最後に、カレンダーをめくって赤マルしてほしい、6月10日(金)午前10時!!
「蔦屋書店 熊本三年坂」が「街の文化の森」をテーマにいよいよリニューアルオープンを迎えます!
この日はきっと、様々な想いと経験を重ねた盟友達が
胸を張って新しい時を刻みはじめる記念日になるでしょう。



創るために、壊す。

壊れたら、創っていく。

どちらも、熱い夢をもった人の力が集まってできること。

熊本はおもしろいほど強い。
そう信じています。